アンリ・アリベール
1889年南フランスヴォクリューズ生まれ。
職を転々とした末、念願の歌手となる。南仏(ミディ)訛りと、陽気さが受け、20才で<ボビノ>に出演、パリデビューを果たす。
第一次世界大戦中は徴兵され前線へ赴いたが、終戦後は再び歌い始め、パリの<アンピール><ユーロペエン><オランピア>に出演し人気が高まっていった。その結果パテと契約を結び、数多くのレコーディングをこなすようになる。
その頃、作曲家ヴァンサン・スコットと出会い、「モン・パリ Mon Paris」をレコーディングしたことをきっかけに、生涯仕事を共にすることとなる。
ヴァンサン・スコットの曲は、ティノ・ロッシやジョセフィン・ベーカー、フレエルらによって歌われ広く知られているが、二人は彼等のレヴューとオペレッタ
をミックスしたマルセイユ風オペレッタ―operette Marseillaise―に取り組み、そのロマンティックさとユーモアでフランス人の心をつかんだ。このオペッレタでは、アリベールは台本まで手掛け多くのヒットを残した。
また、スコットの作曲ではないが1935年度にはミディ訛りで歌った「可愛いサントンのクリスマス Le Noel des petits santons」でディスク大賞を受賞。
私生活においても、彼はスコットの娘と結婚している。1951年他界。
<代表曲>
モン・パリ Tel qu'il est
可愛いサントンのクリスマス Le Noel des petit santons
カヌビエール大通り Cane...Cane...Canebiere
すばらしきタンゴ Le plus beau tango du monde
ミエット Miette
<スコット作曲代表曲>
青色のジャヴァ La java bleue (フレエル)
二つの愛 J'ai deux amour (ジョセフィン・ベーカー)